飽きずにわたしの顔をじーっと見てくる京さんから目を逸らし続けていると、麗日はわたしの腕を引っ張り、呆れたように京さんに言う。



「自己紹介しろよ」



その言葉に綺麗な笑みを浮かべた京さんは、わたしに向かって優雅に礼をした。


「京都の京って書いて、ミヤコって言います。仕事は情報屋。いまは『獅童組』専属だけど、最近までこの世界では結構有名な闇の情報屋でした」



……情報屋。

少し肩に力が入る。


いかにもこの世界らしい仕事だな、と思いながら、わたしも慌てて「……うるです」と礼をした。


「うるちゃんって何歳?」

「えっと……17歳です」


「あ、同じじゃん。俺も17」



びっくりして、改めて京さんを見る。


麗日に物怖じしない態度から、もっと歳上だと思っていた。

かなり大人っぽい色気が漂う京さん。



どう頑張っても歳上にしか見えない……。