Hush night


ゆっくりと手を伸ばすと、彼はわたしの手を温かく、そして大きく包み込んでくれた。


それだけで、彼のそばにいるという実感が湧き、安心する。


尋常じゃない量の視線からも、守られている気がした。


麗日はわたしの手を取って自分の方に引き寄せると、周りをぐるりと見回して低い声を出した。


「この子は、うる。俺の女だから絶対に誰も手出すんじゃねえぞ」


まるで威嚇しているみたいだけれど、そんなことを口に出せるような空気ではなかった。

ピリッと張り詰めた雰囲気に、麗日を取り囲む男の人たちが「承知致しました」とまたお辞儀をする。



「うるのことは誰も干渉するんじゃねえ。もし危ない目に遭ってたら直ちに俺に連絡しろ」


「了解致しました」



そんなピリついた空気の中、まさか普通に出来るはずもなく息を止めて耐えていると。

リンローンと軽快な音がしてエレベーターの扉が開き、弾さんが降りてきた。