それからも飽きずにわたしをじっと見つめてくる麗日の視線から無言で逃れていると、最上階に着いた。
扉が開くと同時に、麗日が来るのを待っていたであろうスーツの男の人たちが「レイ様、お疲れ様です」と口を揃えてお辞儀をする。
麗日よりもうんと歳上のおじさま方もたくさんその中にいて、目の前の彼が一体何者なのかいまいち掴めなくなる。
この世界では、年功序列など破綻している。
まだ20代か、それより若い彼が支配する世界は、果たして美しいのだろうか。
「うる」
ん、と麗日に手を差し出された。
その途端、わたしにすべての視線が注がれたのがわかった。
……怖い。
反射的にそう思ってしまい、あまりの緊張で動きがギクシャクする。
だけど、さきほど麗日がかけてくれた言葉を反芻した。
『俺の隣にいてくれたらそれでいいから』
優しい言葉を思い出し、ふっと力が抜ける。



