Hush night


しばらくの間、そうしていた。

温かくて大きい麗日の腕の中で、涙が収まるのを待つ。


やっと新しい涙が落ちてこないようになったとき、麗日はわたしの顔を覗き込んできた。

わたしはというと、まだ涙目だから視界がぼやぼやしている。

そんな状態だけれど、彼の姿を霞みながらも捉える。



すると、キュッと目を細めたと思えば近づいてきて、わたしの濡れた目尻にキスを落とした。


「……っ、?!」


急な行動に驚いていると、麗日はふっと微笑む。

そうして柔らかそうな銀髪を掻き上げて、部屋の奥の方へと入って行ってしまう。


……あ、どうして離れるの?

そんなこと聞けるはずもなく、彼の背中を視線で追いかける。


麗日の温もりの温もりが突然消えて、何事かと思っていると、彼はすぐに戻ってきた。