「もういらねえの?」

「……うん、お腹いっぱい」



「サラダだけで?」

「もう、食べれない」


「だめ、食べろ」




……強引。



明くる日の昼。

テーブルにたくさん置かれた食事。

いかにも栄養がありそうなものばかり。


見るだけで、味わったような感覚になったからもういいって感じ。


だって、もともとお腹なんて空いていないんだもの。


サラダを少し咀嚼したところでお箸を置いたわたしを見て、麗日はしかめっ面をする。




「せめてスープくらい飲め」



どうしても食べさせたいらしい。


わたしもさすがにこの量のおかずを残しちゃうのは悪いと思っていたから、迷いながらもそっと温かい野菜スープを手に取る。