こんな温かい組織の元頭である父と、若頭である麗日を誇りに思う。
父の娘だからこそ、切っても切り離せない縁のある指導組。
わたしも、心からこの組織を好きになれそうな気がした。
「怪我の手当は、あとでしような」
麗日に血が滲んだ頬を触れられ、少しピリッとした痛みを感じる。
でもそれで苦しくなったりは、もうしなかった。
「……麗日も、病院戻らないとだめ、だよ」
あまりにも痛々しい傷を見ていられなくてそう言えば、麗日は不満気に唇を尖らせた。
「また雨瑠と離れんの、いなくなったらどうしようとか考えて、怖いから嫌」
そんなふうに言われたら、何も反論できない。
好きだな、と美麗な顔を見つめながら思い、口を開いた。
「もう、……どこにも行かないよ」



