「雨瑠ちゃん、レイくんに泣かされないようにね」
「あっ……はい、」
「レイくんの彼女になるとか結構めんどそうだけど、まあ雨瑠ちゃんなら大丈夫か」
「オイコラそろそろ黙れ、京」
雰囲気が和み、ふとあたりを見回し、その場にいる組員さんたちがわたしたちを優しく見守ってくれていることに気付く。
そんなふうに受け入れてもらえるなんて、最初は思っていなかった。
彼らの大切な頭を裏切ったわたしなど、もう一切近付いてはいけないとすら思っていた。
だけど、弾さんや京さんが率先して話しかけてくれたからこそ、こんなふうに温かい雰囲気になっているのだ。
その優しさに思わず目が潤む。
「皆さん……ご迷惑を、おかけしました」
か細い声だけど、しっかり伝えた。
たくさん場を荒らし、混乱を招いた張本人であるわたしが謝るのは変だけれど、どうしても言いたかった。
ゆっくりと柔らかい表情で首を横に振ってくれる組員さんもいれば、ただ見守ってくれる人もいた。



