Hush night


弾さんは誰よりも麗日のために動いている人なのだと思う。

彼のために、他の組員の何億倍も気を張って、守っている。


その行動の背景を知ったいま、弾さんに感謝した。



「なんだかんだ、上手くいったようで良かったよ」


さらに京さんが近づいてきて、そう苦笑いした。

彼はやはり、わたしと同年代と思えないほど大人っぽい。

右頬の上にある泣きぼくろが艶めいている。


京さんが纏う掴めない空気に、麗日は顔を顰めて尋ねた。


「京さあ、ちょっと馬鹿にしてね?」

「いや、ぜんぜん? レイくんがついに長年の片想いから両想いになったなんて感激」


「うぜえ、やっぱ馬鹿にしてるだろ」

「はは、さあね」


ニコニコと、京さんは優雅に微笑み、麗日をあしらう。

たまに麗日のほうが子どもっぽく見えるのは、京さんの精神年齢が高いせいだろうか。