弾さんに触れられた首元が痺れたように痛くなる。
「これは、なんの傷?」
どこもかしこも傷だらけ。
先程までのような熱を帯びる痛さは引いたけれど、どこか違和感は残ってしまう。
わざと傷の酷いところに手を置く彼は、性格どうこうの話じゃない。
根っからの無頓着だ。
「……わかりません」
何だろう、わからない。
考えたくもない、忘れたい事。
探るような目つきを軽く睨む。
そんなわたしに満足げに笑った彼は、本当に楽しそうに言葉を紡ぐ。
「俺を拒んだうるちゃんは、賢いよ」
それはさっきの車の中での話をしているんだろうか。
思わず震えた肩。
もうその時点で弾さんの心を読み取ってしまっていたのかもしれない。
彼が向けてくる、逃がさないといったそんな心意を。



