Hush night



あの少女はどこだ、と思いながら歩いているそのときだった。


繁華街の隅に、うずくまっている華奢な少女を見つけた。



あの子だ。

確信して、思わず足を止めてしまう。



……やっと、会えた。

見つけられてよかった。


この日のために、俺は獅童組のトップになったのだ。



はやる気持ちを抑え、なんとか冷静な思考を取り戻す。



きっと、彼女は俺を利用するために近づいているのだ。

それを分かっていることを、悟られてはいけない。


ひとまずは騙されることが、彼女を救い出す一歩になるのだと思った。



目の前にしゃがみ込むと、彼女が少し震えていることに気付く。

痛々しいほど傷が多く、この傷は俺のせいかと思えば、泣きたい気分だった。



『お前、生きてる?』



そう尋ねたとき、平然とした顔を出来ていたからわからない。

赤の他人のように、何も彼女のことを知らないように、振る舞えていただろうか。