それから数年が経ち、俺は18になった年に獅童組の頭に就任した。
最初こそ倒れそうなほど忙しかったけれど、慣れてくると要領を掴んで、そこまで大変ではなくなった。
だけれど、ひとつ気がかりなことがあった。
それはスイが俺のことを忌み嫌って、獅童組の中で反勢力を作っていることだった。
本当は弾圧されてもおかしくなかったけれど、スイは紛れもない獅童さんの実の息子のため、誰も指図などできなかったのだ。
俺がトップになる前に、スイとは仕事上で会話したことがあった。
『どうも、レイさん』
『……レイでいい』
『そうですか。俺はスイです。よろしくお願いします』
目が笑っておらず、宜しくしようなど全く思っていない腹の底を、ひしひしと感じた。
それからというもの、スイは一切獅童組から手を引き、反勢力を作った。
風の噂で、実の妹に暴力を振り翳しているという情報も入ってきた。



