Hush night



「……なにが目的ですか」




明らかな敵意。

真っ直ぐに向けられたその牙は、濁れた心を乱してくれない。



「……目、見れるんじゃん」



片眉を上手にあげた弾さんは、わたしの首に手をかけた。




「……蔑視や敵視には慣れっこなので」




わたしはいつだってそうだ。


淡い感情は似合わないと嘲笑われ、好意など触れさせてもくれなかった。


それを哀しいと思う人生を送ってこなかったから。




動じず、冷めた反応。

だから、隙間なく固く堅く心を閉ざす。




「心が、瞳が、死んでる」



ポツリと漏れた弾さんの言葉は、わたしの胸を痛めつけた。




──── 『お前、自分が死んだ目してんの、自覚してる?』




わたしを見つけてくれた彼の言葉が、彼の綺麗な瞳が羨ましかった。



目の前にいる弾さんは、わたしのように濁っているのだろうか。