困惑している弾に、獅童さんは力強く頷いた。
彼の言葉は、重みがある。
本人はフラットに言ったつもりなのかもしれないけれど、ひとつひとつの言葉が心に響く。
獅童さんに掛けてもらった言葉に何度助けられたか、数え切れないほどだった。
『麗日を守ってくれないか』
簡潔に、獅童さんはそう口にした。
『……守る?』
首を傾げた弾に、獅童さんは頷く。
『ああ。これから麗日は欺瞞に塗れた世界で生きていくことになる。誰を信じて良いのか分からなくなるときだってあるだろう。そんなときに、小さい頃から一緒に育ってきた弾がいたらどうだ?』
『……安心、する、かも』
『そうだろう? これは弾にしか出来ないことだ。麗日が羽目を外しそうになるなら止めて怒ってやれ。そうやって、ぶつかっていけば良い』



