Hush night


言いようのない寂しさに襲われていると、突然獅童さんは俺の横からすり抜けて、弾の元へと歩み寄っていった。

びっくりして、慌てて獅童さんに早足で着いていく。


足音が聞こえたのか、弾はこちらを振り向いて目を見開いた。

悲しそうな表情は相変わらずで、胡散臭さはなかった。




『きみの名前は何だ?』



屈んで弾の目線に合わせる獅童さん。


動揺してしどろもどろになっている弾は、なんとか口を開いて答えた。



『……弾、』

『弾か。きみは麗日の大切な友達なんだろう』


『……え』

『お互いのことを信頼しているんだろう』



確信めいた問いだった。

獅童さんは、ただ弾の言葉を待った。



弾は唇を噛み締めて、こくりと頷いた。