ああ残酷だ、と思った。
やっぱり獅童さんには子供がいた。
それはこの少年と少女で、ふたりは俺のせいで人生が狂ったのだ。
実の息子の、この少年じゃなくて、血縁のない俺が獅童組を継ごうとしているから。
目にいっぱいの涙を浮かべている少女は、俺のせいでこんなふうに泣いているのか。
あんなに綺麗な顔を、歪めているのか。
そっとその場を離れ、獅童さんの元へと戻る最中も、彼女のことがどうしても頭から離れなかった。
どうすれば、どうすれば、あの子の笑顔を取り戻せるのだろう。
どうすれば、笑ってくれるのだろう。
俺が出来ることは、何だ。



