間髪入れず、獅童さんは頷いた。
『その怖さがあるからこそ、責任感が生まれるんだよ。人間とは、そういうものだろう』
……ああ、こんなふうになりたい。
獅童さんは、本当にカッコいいと思った。
この人は、こういう考え方をするから、組員の人たちは彼を敬うのだ。
そして、彼が連れてきた俺を、信頼してくれているのだ。
それでも、弾の顔がちらりと頭に浮かび、まだ覚悟が出来ずにいた。
そうしているうちに、獅童さんが用事があると言うので繁華街の倉庫へと向かった。
到着すると、そこは少し薄暗い印象を受けた。
倉庫にも多くの人間がいて、慌ただしく駆け回っていた。
『ちょっと待っていてくれ』
俺にそう言い、獅童さんは倉庫内のひとりの大人に声をかけて何やら話し込んでしまう。
ここも獅童組の所轄地なのだなと思いつつ、身軽な体でふらりと倉庫を歩く。



