『きみのいる養護施設は、実は俺が育った場所なんだよ』
突然の告白に驚き、目を見開く。
獅童さんはそれが可笑しかったのか、小さく笑いながら続けた。
『だから、施設には恩がある。お世話になった場所や人には、きちんとお返ししたいからね』
『じゃあ、俺を引き取ろうとしてくれているのも……』
母にお世話になったからですか。
と、聞こうとしたけれど、獅童さんはそれを遮った。
『雪音に似ていて美形だな、とは思った。でも俺がお前を引き取ることで、雪音は悲しむかもしれないとも考えた』
『……どうしてですか』
『俺が危険な仕事をしているからだよ』
躊躇いもなくそう言った獅童さんの目は笑っていなかった。



