「あんなボコボコにしてやったら、さすがのレイでも数週間は病院で雑魚寝する羽目になるわなあ? そんな弱え頭、降ろされても仕方ねえ……ってな」
「……」
「組員の奴等もあの人も。レイを組頭にしたことを後悔すりゃあいいのになあ?」
……麗日以外に、『獅童組』のトップは出来るはずがない。
彼ほどのカリスマ性と権威を持つ者はいない。
『獅童組』の内部を見てきたからこそ、わたしはそう断言できる。
その言葉をぐっと堪えて聞き流していると、兄は先程より低い声で問いただしてきた。
「……で? ずーっとだんまりしてるお前は何しに来た?」
ピリッと張り詰める空気。
ここに、家族愛などどこにもない。



