Hush night



そう掠れた声を出す麗日に、弾さんは顔を顰める。



「おい……血、やばいことなってんぞ」

「あー……そろそろ病院行かないと、まずいかも」


「我儘だな……本当に」



呆れながらも、麗日に心配の瞳を向ける弾さん。

ふたりの姿を見て、彼には弾さんが付いているから大丈夫だとほっとする。



麗日は美しい顔にも、いくらか血が浮かび、形の良い唇もアザが滲んでいた。


わたしのことは責めない究極の優しさ。

それに、もうずっと、わたしは甘え続けていたのだと気付く。



そっと、傷だらけの麗日の頬に触れた。

泣きそうなほど、胸が痛い。



あの夜、わたしを拾ったとき、……彼はこんなに苦しい気持ちだったのだろうか。