そっと部屋から足を遠のかせた。
これ以上聞いても、心が冷えていくだけだ。
麗日は絶対にわたしを守ってくれる。
それが、組織のトップである彼にも火種を蒔く原因にもなっている。
わたしは……何をしても、彼にとって邪魔だ。
いっそ、消えてしまいたい。
わたしは、なんのために生きているのだろう。
彼を傷付けるために、生まれてきたわけじゃないはずなのに。
きっと、『獅童組』の中では、わたしなど部外者で容疑者なのだろう。
麗日が匿っていたって、関係ない。
疑い、欺く。
ここはそういう世界なのだから、仕方がないのだ。



