もう駄目だと踏んだのか、奥の方で電話をしていた弾さんがひょっこり現れると、京さんは助けを求めるように声をかけた。
「ねえ、弾くん。俺って不憫だと思わねえ?」
「麗日のお目付役やってる俺も、相当不憫だと思うけどねえ」
弾さんと京さんは、波長が合うらしい。
麗日と近い存在のふたりだからこそ対立してもおかしくないけれど、やはり同じ組織なだけあって仲が良いように見える。
わたしが背の高い3人を順番に見上げている間も、麗日を除くふたりの会話は止まらない。
「レイくんってだいぶ盲目だもんな。最近うるちゃんのことしか見えてないし」
「そうなんだよ。まあおかげで、俺が見張らなくても無茶しないし即帰宅してくれるし楽だけど」
「ああ、それは楽そう。レイくん時々ふらっと居なくなって弾くん大変そうだったもんね」
「ほんとほんと。さすが情報屋と言うべきか、よく見てるね」
「んまあ仕事柄、人を観察するのは癖だから」



