会合の日から2日が経った。

わたしたちは相変わらずの日々を過ごしている。



「なあ、うる。添い寝して」



そして相変わらず、麗日は揶揄うようにわたしに言う。



「まだ……昼だよ」



いまは正午回ったばかり。

寝る時間とは程遠い。


だけど麗日は拗ねたようにわたしの腕を柔く掴む。


「うるがそばにいないと眠れない」


……そんな甘い声出すのは狡い。

わたしがそっぽを向いているのが、急に子供っぽく思えて恥ずかしい。


「でも……京さんに呼ばれてるんでしょう?」



いま寝たら間に合わないはず。

そう思って言ったのに、さらに麗日は拗ねてしまう。



「明日も集合かけてるって言うのに、なんで京にばっか会わなきゃ行けねえんだよ」

「……京さんが拗ねちゃう、よ」


「うるとの時間奪ってく京が悪い」



1時間後に、麗日は京さんに『獅童組』会合の一室に呼ばれているらしい。

とある書類を急ぎで確認してほしいとのことで、先程京さんと電話をしながら麗日は「めんどくせえ」と嘆いていた。



「うるも着いてきてくれる?」



美麗な顔の上目遣いほど、凶器になるものはない。


……う、狡い。



断れるはずもなく、ゆっくりと頷いた。