「ひとりにしてごめんな」
ごめんを繰り返す麗日は、彼らしくない。
それほど緊急事態なのはわかっている。
……本当は、ひとりで夜が明けるのを待つのは寂しい。
でも、切羽詰まっている表情を見れば、黙って送り出す他なかった。
「……うん、気をつけてね」
どうか麗日が、危険な目に遭いませんように。
ただそれだけを願うわたしの頬に触れるだけのキスをして、麗日はすぐにスーツに着替えた。
そうして慌ただしく出ていこうとした彼は、なにかを思い出したようにこちらを振り返った。
「うる。弾以外の誰が来ても、絶対出たら駄目だから」
「……だい、じょうぶだよ」
「ん。じゃあ留守番よろしくな」



