「今年で20で免許持ち。うるの3つ上」
早生まれだからまだ19だけど、と言う麗日。
歳が思ったより離れていないことと、19歳とは思えない貫禄に驚きつつ、そもそも免許持ちだったんだ……と目を見開く。
免許を取得していて若いのに、当たり前のように運転手さんがいる。
本当にこの人は凄いなあ……。
わたしとは全く別世界の人。
何処で間違えて出会ってしまったのだろう。
そう思うけれど、この出会いを間違いだなんて思うのは悔しくて思考を消した。
「助手席にうる乗せたいから、また今度俺が運転するわ」
「……うん」
ちょっと楽しみ……と思っていると、あまり会話をしない運転手の森さんが珍しく口を挟んだ。
「……レイ様。御言葉ですが、あまり危険なことはするなとあの方からお達しが……」
「免許持ってるし、運転のどこが危険なんだよ」
「……その考えが危険なのですよ、レイ様」
「大丈夫。俺結構、安全運転だから」



