「麗日、ちょっと来て」
弾さんに呼ばれた麗日は、わたしの腕を取って弾さんの元へ向かった。
少し強引な仕草に戸惑いながらも、彼の赴くままに動く。
『隣にいる』という言葉は、その場限りの嘘じゃないらしい。
当たり前のようにわたしを連れて行った麗日は、弾さんに呆れられている。
「あのなあ……麗日、」
「小言は聞き飽きた。で、何?」
「…………過保護度がどんどん増してんなあ」
ため息を吐いた弾さんは、もう反論する気が起きなくなったのか苦笑いを浮かべた。
肩身の狭い思いをしていると、麗日は優しく手を繋いでくる。
彼の表情を垣間見ると、少し悪戯に笑っていた。
その無邪気さにドキッとしてしまい、平静を装うのに必死だった。



