Hush night


「今日のうる、素直すぎて心臓痛えわ」

「心臓、……?」


え、体調悪いの……?

驚いて心配の目を向ければ、麗日は困ったように眉を下げて言う。



「うるが可愛すぎるって話な」

「……っ、」



そんなの、狡い。



「っれ、いひ……」


わたしの首筋に顔を埋めた麗日は、かぷっと噛んでくる。

痛くないけれど、熱くて溶けそうで困る。


ドキドキドキとうるさい鼓動は、きっと彼に聞こえてしまっている。

そんなのに構ってられないほど、わたしの心は麗日に絆されている。



「なあ、ぎゅってして」


甘く低い声が至近距離で聞こえ、柔く麗日の服を掴んでいた手に力が入る。



解放してほしいのに、このままでいてほしい。

矛盾する心は、もう目の前の彼の物なのだろう。


そうこうしているうちに、彼は弄ぶようにわたしの鎖骨を舌でなぞる。


洗い物、途中なのに。

どうして、止まってくれないの。