「今日、これからどっか行きたい所ある?」
密着したまま、少し低めの声がわたしの耳をくすぐった。
わたしと一緒にいると、麗日はいつも自分の意見よりわたしの意見を優先させてくれる。
嬉しい反面、少しだけ寂しい気分になるから、麗日の意見も教えてほしいと思う。
「麗日は……?」
パッと思いつかなかったので、ひとまず同じように彼に尋ねてみる。
だけれど、彼は考えるより先に口を開いた。
「うると居られるならどこでもいい」
そんなことを恥ずかしげもなく言ってくるのだから、こっちが赤面してしまう。
でも、わたしも正直麗日のそばに居られるなら場所はどこでも良かったため、ちょっと考えて口を開いた。
「わたしだって……そう、だよ」
抱きしめられているから目が合わなくてちょうどいい……と思っていたのに、麗日はわたしの言葉に反応して身体を離した。



