よくわからないけれど、いままで見たことない麗日の表情を見られて得した気分になった。
彼は途端に洗い物を中断し、手をタオルで拭いてから、わたしをぎゅっと抱きしめた。
身長が高くて肩幅のある麗日から抱擁されると、身体全部が彼に覆われる。
その安心感が好きで、肩の力が抜けていく。
「うるって、ちっせえのな」
麗日が大きいんだよ……。
そう言おうとしたけれど、彼が甘えるようにわたしの肩を頭でぐりぐりと押し付けてきたから口を閉ざした。
「あー……離れられねぇ」
離さなくたって、いいのに。
心の中では立派にそう思うのに、恥ずかしくて言葉にはできない。



