湊月くんの甘い溺愛に困っています

わたしは空野社長と一緒にパラソルがある席へ座り、湊月くんの準備が整うのを待つことになった。空野社長は本当に人柄良くて、何気ない話でも嫌な顔ひとつしないで聞いてくれる。

反対に空野社長はお孫さんの話をしてくれた。わたしたちと同じ高校生らしく、今は反抗期が酷くてあまり構ってくれないんだとか。

湊月くんの落ち着いた雰囲気が羨ましいとも話していた。


もしかして、湊月くんが選ばれたのはそれが理由なんじゃ…?


「神尾さん、準備終わりましたー」


わぁぁ…!湊月くん、別人みたい。


白のトップスにアイボリー色のジャケット、黒のボトムスと合わせ、靴は運動しやすいカジュアルなシューズ。手首にはシルバーのバングルと首にはシンプルなロングネックレスを合わせた大人っぽいコーデ。

髪も少し上がっていて、いつものサラサラの髪がより爽やかさを表現されている。


「落ち着かないな」


慣れない服用にソワソワする湊月くんはチラチラとわたしの方を見てきた。

似合っているか自信ないんだ。「かっこいいよ」って言ってあげたいけど、もう撮影始まるし…そうだ!


『か・っ・こ・い・い・よ!』


前に湊月くんがしていた口パクをしてみたら、気づいて控えめだけど手を振ってくれた。

伝わった…!湊月くん頑張ってね。わたしはここで見守っているから。