拝啓、親愛なるお姉様。裏切られた私は王妃になって溺愛されています

「ううん、そんなのは全然いいよ! ティーナが危ない目に合わなくてホッとした。……おじさん、ティーナを助けてくれてありがとう。おじさんは調査官だったんだね、胡散くさいなんて言ってごめんなさい」
 ティーナから説明を受けたミリアは、さっきまでの態度が嘘のように俺に向かって殊勝に頭を下げた。
 子供ゆえ短絡的な発言はするが、それを素直に謝罪できる。そしてなにより、一番に人のことを思いやれる。
 ……なるほど、真っ直ぐで気性のいい子だ。これはティーナが目をかけずにいられなくなるわけだ。
「頭を上げてくれ。俺はファルザードという。聞いての通り、事件を調査する中でティーナに出会った。彼女が大事に巻き込まれる前に収められてよかったよ」
 本当は調査官ではないのだが、まぁ、似たようなものか。
 なんにせよ、カルマンの捕縛だけでなく、犯罪の片棒を担がされそうになっていたティーナをこの手で助けることができたのだから、自ら一年かけて地道にやってきた甲斐もあったと言うものだ。