拝啓、親愛なるお姉様。裏切られた私は王妃になって溺愛されています

「ごめんなさい、ミリア。私は王妃という立場になってしまったから、公平性を欠く行動は取れないわ。王城の花については、花の納品業者選定の募集に正式な手順で応募してちょうだい」
「そっかぁ、残念だけどそれもそうだよな」
 ミリアはすんなり納得してくれたようだ。
 その時、私たちの頭上にヌッと影がかかり、見上げるとファルザード様が立っていた。
「ファルザード様!」
 どうやら花の手入れにひと区切りついて、彼もこちらにやって来たようだ。
「晩餐や舞踏会場の花についてはティーナが伝えた通りだ。だが」
 私たちの話を漏れ聞いたようで、ファルザード様はミリアに向かってこんなふうに切り出した。そしてさらに、言葉を続ける。
「だが、俺たちの主寝室と居間、我が子の部屋に飾る花はぜひ君の店で買わせてもらおう。それから、ティーナとの記念日を彩る花も特別豪華なのを頼む」
 ……え。
 ギョッとして彼を仰ぎ見る。
「それほんと!?」
「ああ、本当だ」
「やったー!! 約束だよ、ファルザード様!」