拝啓、親愛なるお姉様。裏切られた私は王妃になって溺愛されています

「ひぇえ、あたしなら息が詰まりそうだ。……あ。でも、ここに来ること自体を駄目だと禁止しないあたり、ちゃんとティーナの気持ちを大切にしてくれてるってことか」
 婚姻後もここに通いたい。これは早い段階でファルザード様に伝え、了承をもらっていた。
 そうして私はファルザード様との婚姻後も、先日の戴冠式で正式に王妃になった後も、約束通り孤児院通いを続けている。ただし、責任ある立場となったことで公私の別はしっかりつける必要が出てきたため、ここに来るのは公務が休みの日のみ。完璧なプライベートとしての訪問だ。
 当然ながら、ここに来る頻度は各段に減ってしまった。そのことを寂しく感じつつ、最近は花の栽培も軌道に乗ってきて、ミリアたちだけで世話を熟せるようになってきていた。私が手を引くのには、きっといいタイミングだったのだ。
「そうね。厳しいことを言っていたとしても、彼は最後にはいつだって私の心を優先して、私の思いに寄り添ってくれる。すごく大切にしてもらっているわ」