拝啓、親愛なるお姉様。裏切られた私は王妃になって溺愛されています

「私もたしかに謝罪を受け入れました。こんな状況ですが、美しい花は心を癒します。一輪からでもお売りしていますので、気に入った花が目に留まった時はどうぞ気軽に足を運んでください」
 ついでなので商売上手のミリアにちゃっかり便乗しておいた。
「もちろんさ、駄目にしちまった今日の花と合わせて買わせてもらいたい」
「あたしもだよ。綺麗な花だなって思ってたんだ、絶対買わせてもらうよ」
「いや。だから、今日のことはもういいんだってば……。でもま、買ってくれるっていうなら、明日は多めに持ってくるからさ。気に入ったのだけ、買ってって!」
 その後は事態を遠巻きに見守っていた人たちまで会話の輪に加わってきて、街の人たちと打ち解けた関係を築くいい結果になった。

 ミリアには申し訳なかったが、この日ばかりは孤児院には寄らず、東地区のメーン通りでそのまま別れさせてもらうことにした。どうしてもファルザード様を見送りたかったのだ。