拝啓、親愛なるお姉様。裏切られた私は王妃になって溺愛されています

 男性は私とミリアに向き直り、そう言って頭を下げた。すると、すかさず初老の婦人も人の輪から飛び出してきて、男性と一緒になって謝罪を口にしはじめる。
「それなら、見て見ぬふりをしたあたしたちも同罪さ。噂を鵜呑みにして、鬱屈する不満の矛先をあんたたちに向けちまった。本当にすまなかったね」
「いいよ! 許す!」
 私が口を開くよりも先、ミリアが笑顔で答えた。
「間違っちゃうことは誰だってあるしさ、こうして謝ってもらったんだからこの話はもう終わり! それでもし次に街で会った時、うちの花を綺麗だなって思ってくれたら、買ってくれると嬉しいよ!」
 ……すごいわ! ここで商売に結びつけるとは恐れ入った。
 なんとなくミリアには園芸などの細々した作業より、将来的には人を相手にする仕事の方が向いているような気がした。
 ともあれ、私にも許さない選択肢はない。