『みゅー《わぁっ、抱っこー》』
ぴょんと胸に飛び込んできたラーラを抱き上げて、残る家路を辿る。
その途中、たまたま通って行った貴族の所有と思しき豪奢な馬車を見て、私たちのすぐ近くを歩いていた女性グループが反応した。
「あーぁ、お貴族様はこんな状況でも暢気なもんだ。北地区に隣接する町じゃ、町人の十人にひとりが熱病患者だっていうのにさ。ここ最近になって王都への往来に条件を付けての人流抑制が始まって、やっと少し安心できたとはいえ、いつ王都でも感染爆発が起こるか分かったもんじゃない。診療所は患者で飽和状態、物の価格は上がるばっかりだってのに、王様も王太子様もてんでアテになりゃしない」
「ねぇ、知ってる? その人流抑制の政策、腰の重い王家の面々を押し退けて推進したのはグレンバラ公爵だって専らの噂よ」
ぴょんと胸に飛び込んできたラーラを抱き上げて、残る家路を辿る。
その途中、たまたま通って行った貴族の所有と思しき豪奢な馬車を見て、私たちのすぐ近くを歩いていた女性グループが反応した。
「あーぁ、お貴族様はこんな状況でも暢気なもんだ。北地区に隣接する町じゃ、町人の十人にひとりが熱病患者だっていうのにさ。ここ最近になって王都への往来に条件を付けての人流抑制が始まって、やっと少し安心できたとはいえ、いつ王都でも感染爆発が起こるか分かったもんじゃない。診療所は患者で飽和状態、物の価格は上がるばっかりだってのに、王様も王太子様もてんでアテになりゃしない」
「ねぇ、知ってる? その人流抑制の政策、腰の重い王家の面々を押し退けて推進したのはグレンバラ公爵だって専らの噂よ」



