頭を振って不毛な物思いを振り切ると、さっそく屋敷に戻ってケープを羽織り、バスケットにラーラを入れて腕にかけ、王都の街へと繰り出した。
それから小一時間後。
──カラン、カラン。
「ありがとうございました」
笑顔の店主に見送られ、腕いっぱいの紙袋を抱えた私は例のペットショップ……ではなく、焼き菓子店を後にする。
実は、購入を考えていた例のペットショップに行ってみたものの、ラーラは店先にうず高く積まれた猫用おやつを一瞥だけしてプイッと顔を背けてしまったのだ。まるで『そんなものに興味はない』とでも言いたげな態度に驚いたのも束の間、ラーラが向かいの焼き菓子店を見て猛アピールしてきた時は、正直どうしたものかと頭を抱えた。
ラーラがそこの菓子を欲しがっているのは様子から丸分かりだったが、人間のお菓子を与えるのには抵抗があった。戸惑いつつ店主に尋ねてみたら、ビスケットが並んだ一角を示されて、これなら砂糖の使用をかなり押さえているからペットに与えても大丈夫との回答が得られた。
それから小一時間後。
──カラン、カラン。
「ありがとうございました」
笑顔の店主に見送られ、腕いっぱいの紙袋を抱えた私は例のペットショップ……ではなく、焼き菓子店を後にする。
実は、購入を考えていた例のペットショップに行ってみたものの、ラーラは店先にうず高く積まれた猫用おやつを一瞥だけしてプイッと顔を背けてしまったのだ。まるで『そんなものに興味はない』とでも言いたげな態度に驚いたのも束の間、ラーラが向かいの焼き菓子店を見て猛アピールしてきた時は、正直どうしたものかと頭を抱えた。
ラーラがそこの菓子を欲しがっているのは様子から丸分かりだったが、人間のお菓子を与えるのには抵抗があった。戸惑いつつ店主に尋ねてみたら、ビスケットが並んだ一角を示されて、これなら砂糖の使用をかなり押さえているからペットに与えても大丈夫との回答が得られた。



