茶化した口ぶりとは対照的に、その目は至極真剣で、切り込むように鋭い。
「さて、なんのことか分からんな。俺はただ、縁あって出会った初心な令嬢が、素行の悪いジェニスの毒牙にかかるのを見過ごせないだけだ」
これまで腹心のヘサームにすら、俺がいとし子である事実を自身の口から告げたことはない。察しのいい男だから勘付いているかもしれないが、ティーナについてもあえて俺から明かすつもりはなかった。
……だが、ヘサームの言う『執心』というのはどうだろう。
俺が彼女を気にかけているのは事実。しかし、それは俺たちが同じ運命を背負う同士だからだ。そこにあるのは、いとし子として先覚の俺が未熟で危なっかしいティーナとラーラの助けになってやれたらという、ある種の使命感だと自負していたのだが。
「さて、なんのことか分からんな。俺はただ、縁あって出会った初心な令嬢が、素行の悪いジェニスの毒牙にかかるのを見過ごせないだけだ」
これまで腹心のヘサームにすら、俺がいとし子である事実を自身の口から告げたことはない。察しのいい男だから勘付いているかもしれないが、ティーナについてもあえて俺から明かすつもりはなかった。
……だが、ヘサームの言う『執心』というのはどうだろう。
俺が彼女を気にかけているのは事実。しかし、それは俺たちが同じ運命を背負う同士だからだ。そこにあるのは、いとし子として先覚の俺が未熟で危なっかしいティーナとラーラの助けになってやれたらという、ある種の使命感だと自負していたのだが。



