大変、お疲れの様だ。

カフェオレのボタンを押すのが見えた。私は缶コーヒーへと口をつける。

「お疲れ様です」

同じ言葉を繰り返した。

「だというのに彼女は塩対応」
「清水さん」
「誰も聞いてないって」

咎めると肩を竦めながらこちらを向いた。

いや、壁に耳あり障子に目ありって言いますからね。

実際、私はファミレスでの逢瀬を見ているし。

「今日も連絡返してくれないからマーケに用事作って行こうと思ってた」
「……職権乱用?」
「いや乱用はしてないだろ」

少し笑う顔がこれまた綺麗で、見惚れてしまう。