ダークチョコレート


気付くと朝になっていた。

化粧も落とさず寝ていて、目元がかぴかぴする。

カーテンの向こうが明るくて、咄嗟に仕事の時間、と時計を見て思い出す。今日は土曜日。それから14日。

チャイムが聞こえた。

これで起きたんだ。

何か頼んでいたっけ、とのそのそ起き上がり、テーブルのチョコレートを通り過ぎてインターホンへ。

途中で放置されたスマホを拾うと、急に震えた。

相手は言わずもがな。

『おはよう。とりあえず玄関開けて』

玄関を開けると、無表情の清水さんが立っていた。