「紫紺や青藍は怖がっていないでしょうか」
紫紺と青藍が気になります。
紫紺はともかく青藍はとても泣き虫で怖がりなのです。今頃大きな声で泣いているかもしれません。
気になって二人が眠っている部屋の方角になんとなく目を向けてしまう。
そんな私に黒緋が苦笑します。
「……俺がこんなことで妬けるとは」
「黒緋様?」
見あげると黒緋は複雑な表情で私を見下ろしていました。
でも目が合うと押し倒されている状態だったと思いだして慌ててしまう。
「す、すみませんっ。嵐にびっくりして……っ」
「いや、お前が紫紺や青藍を気にするのは当然のことだ。俺も気にならないわけではない」
黒緋はそう言うと苦笑しました。
ふと御簾の隙間からひらひらと蝶が飛んできます。黒緋の式神です。
蝶はなにやら黒緋に伝えるとふっと消えてしまいました。
黒緋が蝶の報告を伝えてくれます。
「紫紺と青藍の様子を見させてきた。二人は嵐に気づかずよく眠っているようだ。紫紺は堂々とした大の字で、青藍はぷーぷー言いながら眠っている。今も式神の女官が見守っているが二人が嵐で起きる様子はないようだ」
「図太いですね……」
紫紺は三歳ながらいつも堂々とした子どもです。寝姿まで堂々としているなんて紫紺らしいです。
青藍の寝言はぷー。いつも指吸いしながらぷーぷー眠っています。青藍もいつも通りなのですね。
二人の様子を思い描くとおかしくて笑ってしまう。
紫紺と青藍が気になります。
紫紺はともかく青藍はとても泣き虫で怖がりなのです。今頃大きな声で泣いているかもしれません。
気になって二人が眠っている部屋の方角になんとなく目を向けてしまう。
そんな私に黒緋が苦笑します。
「……俺がこんなことで妬けるとは」
「黒緋様?」
見あげると黒緋は複雑な表情で私を見下ろしていました。
でも目が合うと押し倒されている状態だったと思いだして慌ててしまう。
「す、すみませんっ。嵐にびっくりして……っ」
「いや、お前が紫紺や青藍を気にするのは当然のことだ。俺も気にならないわけではない」
黒緋はそう言うと苦笑しました。
ふと御簾の隙間からひらひらと蝶が飛んできます。黒緋の式神です。
蝶はなにやら黒緋に伝えるとふっと消えてしまいました。
黒緋が蝶の報告を伝えてくれます。
「紫紺と青藍の様子を見させてきた。二人は嵐に気づかずよく眠っているようだ。紫紺は堂々とした大の字で、青藍はぷーぷー言いながら眠っている。今も式神の女官が見守っているが二人が嵐で起きる様子はないようだ」
「図太いですね……」
紫紺は三歳ながらいつも堂々とした子どもです。寝姿まで堂々としているなんて紫紺らしいです。
青藍の寝言はぷー。いつも指吸いしながらぷーぷー眠っています。青藍もいつも通りなのですね。
二人の様子を思い描くとおかしくて笑ってしまう。

