るきが解決してくれる?馬鹿げてる、なんだその噂は。とは思った

でも、百合香があまりにも真剣な顔で話すので、私は呆れはしたものの、百合香の話を笑う気にはなれなかった。

「ねぇ、試してみようよ!」

「お願い〜!」と両手の先をリスのようにすり合わせる。

どうせ、妖怪なんていないし。ちょっとぐらい百合香に付き合ってあげるか。

なんて、軽い気持ちで「……いいよ、試してみよう」と返事をした。

「え、いいの?ありがとう!」

百合香は机の横にかけられた自分の鞄の中を漁り、レターセットを取り出した。

「用意いいね、百合香」

「えっ?そうかな?たまたまだよ〜!」

と、言いつつ痛いところを突かれたからか一瞬目を逸らし、それを誤魔化すように無邪気な笑みを浮かべる。