「はぁ…はぁっ」
息が詰まる。
胸が苦しい。
空気が欲しい。
途中で足がつりそうになり、何度も立ち止まりそうになった。
その度に友達と幼馴染みの顔を思い浮かべ、自分を奮い立たせ走り続ける。
白巖山の入り口に辿り着いた私は、手を膝につき、肩で息をしながらあの青年の名前を叫んだ。
「月煌いるー!?」
いるなら返事してー!!山に向かって叫んだが、その声は山の木々に反響して消えていくだけで、返事は返ってこない。
どうしよう、百合香と晃生が……と焦る気持ちが頭の中を支配していく。
「月煌、お願い助けて…」
私が助けを求めた瞬間、体を包み込むような生暖かい風が吹き起こり
階段脇の灯籠に、ゆらゆらと揺らめく赤い炎と青白い炎が灯り始めた。
普段なら不気味に感じるであろうその炎に、不思議な感覚を覚えた。
その中の一つの青白い炎が私に微笑みかけている気がしたのだ。
その炎を見て、焦りに支配された脳が冷静さを取り戻し始める。
私は心を落ち着かせるために、時間をかけてゆっくりと深呼吸をした。そして、もう一度月煌を呼んでみる。
息が詰まる。
胸が苦しい。
空気が欲しい。
途中で足がつりそうになり、何度も立ち止まりそうになった。
その度に友達と幼馴染みの顔を思い浮かべ、自分を奮い立たせ走り続ける。
白巖山の入り口に辿り着いた私は、手を膝につき、肩で息をしながらあの青年の名前を叫んだ。
「月煌いるー!?」
いるなら返事してー!!山に向かって叫んだが、その声は山の木々に反響して消えていくだけで、返事は返ってこない。
どうしよう、百合香と晃生が……と焦る気持ちが頭の中を支配していく。
「月煌、お願い助けて…」
私が助けを求めた瞬間、体を包み込むような生暖かい風が吹き起こり
階段脇の灯籠に、ゆらゆらと揺らめく赤い炎と青白い炎が灯り始めた。
普段なら不気味に感じるであろうその炎に、不思議な感覚を覚えた。
その中の一つの青白い炎が私に微笑みかけている気がしたのだ。
その炎を見て、焦りに支配された脳が冷静さを取り戻し始める。
私は心を落ち着かせるために、時間をかけてゆっくりと深呼吸をした。そして、もう一度月煌を呼んでみる。