スカイ・ネイル



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建物に囲まれているというのに心地良く風が通り抜けていく。
月明かりだけがこの場を静かに照らしている。
こうして夜空を眺めるのはいつぶりだろうか。


「こんばんは。眠れないの?」

中庭の真ん中辺りに設置されているベンチに腰掛けていた俺は声のする方に振り返る。

「フラン・・・さん」

「隣、いいかな」

そう言ってすとんと彼は俺の隣に座った。

「一人の時はいつもこうして空を眺めているの?」

「はい。特に夜空は、いらぬ事を全て忘れさせてくれるような気がして」

「そっか」

フランも同じように空に目をやる。
少しだけ静かな時間が流れた。