「フラン?どうかしたか?」
気が付くとぼーっとしてしまっていたようでリースが不思議そうに見つめている。
「ああ、いや。何も・・・」
「そろそろお城に戻りましょう。この後バルデ様に少しだけお時間を空けていただくよう話してありますので」
「そうだった。ありがとう、ピケ」
「いえ」
「もう行ってしまうのかい?助けてもらって、お礼も出来ず申しわけないね」
「お礼なんて。シゼルさんが元気でいてくださればそれで十分です」
その言葉にシゼルは目を見開くと、何故か力無く笑った。
「・・・・・・ほんとに、似てるな」
「え・・・?」
「いや。・・・またいつか会おう」
そう言って別れを告げたがやはり何を考えているのかわからない人だ。
悪い人じゃないことは確かなんだけど。

