「フィーユさん!」
「なっ・・・!手を出したのは彼だけで、私たちは手を出していません!その判断には少々納得しかねます!」
しかし第一王子はそれに対し言葉を返すことはなかった。
リースらを見るなり、大丈夫かと声を掛けたが問題無いことを伝えるとほっと胸を撫で下ろす。
そのままフィーユは彼らを連れてこの場を去ろうとしたが、周辺にいた人たちが徐に心の不安を漏らし始めた。
「フィーユ様、ここ最近近所にある店の品が盗まれたり、彼らのように気を張っている人たちが増えてきているように感じます。いつか自分もこのような目に合うのではないかと考えると、不安で夜も眠れないのです」
「私も治安が心配で、外で子供たちだけで遊ばせておけないのよね・・・。前はそんなことなかったのに」
「しかしバルデ様のことだ。何か策を考えておられるのでしょう。きっとまたあの頃のように・・・・・・」
「・・・・・・」
俺たちに、何か出来ることはないのだろうか?
ふとそんなことが頭をよぎった。

