「・・・・・・本来なら、妻である私がしっかりしなくてはいけないのだけれど。生まれつき魔力が弱くて、戦闘経験もほとんどないの。・・・・・・驚きよね、こんなのが王妃だなんて」
「そ、そんなことありません!!エシャロット様はノワール国にとって、とても大切な存在です!!」
「・・・・・・ありがとう。そう言ってくれるのはピケだけね」
「そ・・・、そんなこと・・・」
力無く笑うエシャロットに心が痛む。
当初想像していたノワール国とはどうやら遠くかけ離れていたようだ。
身内だけは復興のために固く団結していたのかと思っていたが、この様子だと元の状態に戻すのは相当苦労するのではないだろうか。
「・・・でもね、ステラは私の悪い部分は受け継がなかった。心底安堵したわ。・・・・・・そしてある日、"あの子"が宿った」
「・・・・・・」
「死因はきっとお察しの通りだと思うわ。フィーユたちはあなたたちの証言を手に入れて、それを確信にしたいのね」
「それで良い機会だと仰られたんですね」
「ただ口外はしない。信用しない人間なんて山ほどいるだろうから。・・・・・・さ、そろそろ私は公務に戻ろうかしら」
「あ、あの!」
リースたちに背を向けたところでルチルがエシャロットを呼びとめた。
「一つ、気になってることがあるんですけど」

