『……好きだよ、すごく。慎ちゃんの会社に就職を決めた理由のひとつがそれだもん。少しでも力になれたらなって』
慎太に向かってそう言う彼女は、ほんのり頬を染めた乙女の顔になっていて、恋をしているのはあきらかだった。俺でもわかるくらいなのだから、きっと間違いない。
天乃は慎太の力になりたくて同じ会社に就職した。それほどこいつのことが好きなのだとわかると、心に灯っていた明かりが消えて真っ暗になるような感覚を覚えた。今思えば、あの瞬間に恋心を自覚したのかもしれない。
忘れられない彼女の言葉を口にすると、慎太は決まりが悪そうな顔になってくしゃっと頭を掻く。
「あのなぁ、あれは……いや、俺が言っちゃいけないか。あいつから直接聞いてくれ。ってことは、ずっと天乃と俺に遠慮して身を引いてたのか?」
俺はまつ毛を伏せてふっと自嘲気味の笑みを漏らし、小さく頷く。
「ふたりとも大事な人だから、邪魔したり奪ったりしたくなくて、あえて考えないようにしてた。でもなにより仕事で手一杯だったから、本当に恋愛する余裕はなかったんだけどな。留学して一年いなかったし、いろんなタイミングが合わなかったんだよ、あの頃は」
慎太に向かってそう言う彼女は、ほんのり頬を染めた乙女の顔になっていて、恋をしているのはあきらかだった。俺でもわかるくらいなのだから、きっと間違いない。
天乃は慎太の力になりたくて同じ会社に就職した。それほどこいつのことが好きなのだとわかると、心に灯っていた明かりが消えて真っ暗になるような感覚を覚えた。今思えば、あの瞬間に恋心を自覚したのかもしれない。
忘れられない彼女の言葉を口にすると、慎太は決まりが悪そうな顔になってくしゃっと頭を掻く。
「あのなぁ、あれは……いや、俺が言っちゃいけないか。あいつから直接聞いてくれ。ってことは、ずっと天乃と俺に遠慮して身を引いてたのか?」
俺はまつ毛を伏せてふっと自嘲気味の笑みを漏らし、小さく頷く。
「ふたりとも大事な人だから、邪魔したり奪ったりしたくなくて、あえて考えないようにしてた。でもなにより仕事で手一杯だったから、本当に恋愛する余裕はなかったんだけどな。留学して一年いなかったし、いろんなタイミングが合わなかったんだよ、あの頃は」



