でも、お互い顔を知らない相手ってどういう……と考える間もなく、男性が私の背中に手を当てた。ぞわっとした不快感を覚える。
「ほら、行こう。今日は顔合わせだから、絶対に変なことはしないし安心して」
「ちょ、ちょっと待っ──」
気になるワードばかりだけれど、今はそれどころじゃない!と、危機を感じて身をよじったその時、誰かが男性の手を掴んだ。
「なにをしようとしてる? この子は俺のだ。触るな」
見上げた先には、若干息を切らせて汗を滲ませた夏くんがいた。こんなに怖い顔をする彼は初めてだけれど、来てくれた途端に一気に安堵する。
「夏くん……!」
「あんたこそなにするんだ!? 僕は彼女と約束していたんだぞ」
咄嗟に夏くんのそばにくっつくと、邪魔された男性はしきりに汗を拭いて憤りを露わにした。が、夏くんはまったく取り乱さない。
「へえ……。この人のこと知ってる?」
「知らないし、約束なんかしていません」
あえて問いかけられたのでぶんぶんと首を横に振って完全否定すると、夏くんは冷ややかな瞳を男性に向ける。彼は「んなっ……!」となにか言おうとしたものの、眼光を鋭くした夏くんにギクリとした様子で口をつぐんだ。
「ほら、行こう。今日は顔合わせだから、絶対に変なことはしないし安心して」
「ちょ、ちょっと待っ──」
気になるワードばかりだけれど、今はそれどころじゃない!と、危機を感じて身をよじったその時、誰かが男性の手を掴んだ。
「なにをしようとしてる? この子は俺のだ。触るな」
見上げた先には、若干息を切らせて汗を滲ませた夏くんがいた。こんなに怖い顔をする彼は初めてだけれど、来てくれた途端に一気に安堵する。
「夏くん……!」
「あんたこそなにするんだ!? 僕は彼女と約束していたんだぞ」
咄嗟に夏くんのそばにくっつくと、邪魔された男性はしきりに汗を拭いて憤りを露わにした。が、夏くんはまったく取り乱さない。
「へえ……。この人のこと知ってる?」
「知らないし、約束なんかしていません」
あえて問いかけられたのでぶんぶんと首を横に振って完全否定すると、夏くんは冷ややかな瞳を男性に向ける。彼は「んなっ……!」となにか言おうとしたものの、眼光を鋭くした夏くんにギクリとした様子で口をつぐんだ。



