嫌みではなく、ただ思ったことを純粋に口にしたような調子で言われ、私は慌てて手と首を横に振った。しかし、東雲さんは耳に入っていない様子で「なるほど、これが噂の……」と呟いている。
可愛さを演じているあざとい系女子かなと推察していたけれど、この子は天然なのかもしれない。だとしたら、特に可愛げがあるわけでもない私なんて敵わないのでは?
ここまでしておいて弱気になり始めていた時、東雲さんがぱっと私を見上げた。その瞳には肉食獣を精一杯威嚇するような力強さが宿っていて、どんな言葉がくるだろうかと身構える。
「私は、清華さんほど先生については知りません。でも、それは大きな問題じゃないと思うんです。先生の家事能力が低いとしても同じです。私は世話を焼くのも好きですし、それに──」
「待って、りほさん」
頑張って反論してくる彼女を夏くんが遮り、おもむろに腰を上げた。百八十センチ近くある長身の彼は私の隣に立ち、真摯な笑みを浮かべてりほさんと向き合う。
「好意を持ってくれてるのは嬉しいよ。ありがとう。でも、遠慮しておくっていう俺の気持ちは変わらない」
今一度彼が告白を断った次の瞬間、私は大きな手に肩を抱き寄せられて目を見開く。
「俺、この子と結婚するから」
可愛さを演じているあざとい系女子かなと推察していたけれど、この子は天然なのかもしれない。だとしたら、特に可愛げがあるわけでもない私なんて敵わないのでは?
ここまでしておいて弱気になり始めていた時、東雲さんがぱっと私を見上げた。その瞳には肉食獣を精一杯威嚇するような力強さが宿っていて、どんな言葉がくるだろうかと身構える。
「私は、清華さんほど先生については知りません。でも、それは大きな問題じゃないと思うんです。先生の家事能力が低いとしても同じです。私は世話を焼くのも好きですし、それに──」
「待って、りほさん」
頑張って反論してくる彼女を夏くんが遮り、おもむろに腰を上げた。百八十センチ近くある長身の彼は私の隣に立ち、真摯な笑みを浮かべてりほさんと向き合う。
「好意を持ってくれてるのは嬉しいよ。ありがとう。でも、遠慮しておくっていう俺の気持ちは変わらない」
今一度彼が告白を断った次の瞬間、私は大きな手に肩を抱き寄せられて目を見開く。
「俺、この子と結婚するから」



