余命1年半。かりそめ花嫁はじめます~初恋の天才外科医に救われて世界一の愛され妻になるまで~

 夏くんと出会った頃を思い返し、まっさらなページに【あなたと出会ったのは、私がまだ制服を着ている頃だった】と書いてみた。

 懐かしい記憶が残っていることに安堵しながら、頭に浮かんだ想いをそのまま文章にしてペンを走らせる。

【あの頃から今もずっと、私はあなたのことが大好きです】

 感謝してもしきれない、最愛の旦那様への言葉を綴り、ぱたんと日記帳を閉じた。これから彼との思い出も、少しずつここに記していこう。

 日記帳をチェストの引き出しの奥にしまい、再び彼の隣に潜り込む。「ん……あまの……」と寝言を呟いて私に腕を回してくる彼が愛おしくて、ふふっと笑みをこぼして胸にくっついた。

 一日の終わりにあなたの顔が見られるだけで、今日も生きていてよかったと思える。明日もどうか、ふたりで笑っていられますように。

 ありきたりで贅沢な願いを抱き、幸せに包まれて瞳を閉じた。


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